室蘭観光推進連絡会議と国立大学法人北海道国立大学機構北見工業大学、株式会社日立ソリューションズ東日本は、室蘭市における雲海の発生メカニズムと予測に関する共同研究を行う運びとなりました。
室蘭市は春から夏かけて雲海がよく発生することが知られており、地球岬や測量山展望台から眺める雲海の様子は市内のアマチュア写真家を中心に多くの方が撮影しています。しかし、雲海の発生は予想が難しく、これまでは勘や経験を元に撮影していました。
そこで、連絡会議では、室蘭の観光の原点でもある「景観」の価値を高める「雲海」を観光資源として活用し、雲海を撮影する写真愛好家や絶景を楽しみたい観光客の誘客に繋がると考え、津別峠をはじめとする屈斜路湖周辺で雲海の発生メカニズムと予測に関する研究を行っている北見工大・社会連携推進センターの三枝昌弘准教授のグループ(北海道国立大学機構オープンイノベーションセンターにて実施している商農工融合による「Zekkeiプロジェクト」)と、日立ソリューションズ東日本と共同で雲海の発生予測に関する基礎研究を開始しました。
共同研究は、約10分に1回静止画を撮影する24時間運用カメラによって撮影された画像と、予測に必要な気圧配置、気温、風速、風向などの気象データを蓄積することにより、どのような気象条件で雲海が発生するかというデータを集めることから始め、今月から測量山展望台に観測用カメラ1台を取り付け観測を始めました。
今回の共同研究を通して、雲海の発生するメカニズムを解析し、発生を予測するアルゴリズムの検討を行います。将来的には雲海の発生予測を活用し、雲海を撮影・眺望したい人に活用できる情報源として提供したり、ツアー商品の造成などに繋げたいと考えています。
詳しくはプレスリリース[PDF]をご覧下さい。